二輪旅行

旅行、バイク、写真など。

陽朔香港旅行〜5〜 古鎮でお年寄りの劇を観る。

Longtan

 

昼食は簡単にチャーハンとスープ、そしてあまりに暑いのでビール。スープはどうもグループで頼むようだったようで巨大などんぶり鉢になみなみと入っていた。お腹がたぷんたぷんになって店を出た。

通りの看板に「龍潭古鎮」という文字がある。すぐ近くに古い村があるようだ。行ってみよう。

奇妙な山の点在する間に畑の広がる砂利道を自転車で30分ほど行くと村に着いた。村の入口で入場料を取られる。自転車はそこに置いて行けと言われたので鍵をかけて停めていく。
村の中は静まり返っていた。古い昔ながらの中国の家屋を見て歩く。レンガで積み上げた壁に黒い瓦が載っている。壁にはいつに書かれたものか赤いペンキで何やら書きなぐってあるがよくわかならない。時々人の家をそっと覗いてみると中にはお婆さんが居てニコニコと笑っていた。

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村の中をぶらつく。ここで暮らしている人には何でもない日常なのだろうが、人の顔も家も通りも、何かと珍しい。

 

Xingping

 

一軒の家から楽器の音が聞こえてきた。
音のする方に歩いて行くと家ではなくてちょっと広い屋敷のようなところの中庭で歌劇のようなものをやっていた。

 

Longtan

 

胡弓と太鼓とドラ、あとはマイクもない肉声の歌だ。全員お年寄りだ。何の集まりだろうか。それにしても楽しそうだ。隅っこで見ていると真ん前に来いと手招きされる。正面に回ってじっくり演奏と歌を聴かせてもらった。

Longtan

 

観客は自分ともう一人、中国人観光客の若い女性だけ。次から次へと演目を変えて、言葉の意味はわからないが、勇ましい顔、泣きそうな顔で、雄弁に、情感を込めて、歌い上げてくれる。

 

Longtan

 

一通りの演奏が終わると一緒に記念撮影もしてくれた。
短い間だったが、古い村の中は時間が止まっているかのようだった。

自転車を漕いで陽朔まで来た道を戻った。レンタル屋のおじさんに自転車を返したら辺りは薄暗くなってきて、朝はまだ静かだった繁華街は恐ろしいほどの活況ぶりだった。

 

つづく。