二輪旅行

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レンタルバイクで台湾一周ツーリング〜9日目〜

九日目 高雄
    最終日

レンタルバイクの返却期限は今日の昼過ぎだから半日は余裕がある。部屋に荷物を置いたままバイクに乗って出かけてみよう。空は真っ青に晴れ渡り雲ひとつない。なぜ今日に限ってという晴れなんだという気がしないでもないが、とにかく高雄の街でまだ行っていない海の方を見てみよう。

 

宿の近く、豆乳とパンが人気の店で軽く食べ、高雄港へ向かう。高雄の港のすぐ先には旗津半島という堤防のように細長い半島があり、その先端部分へ高雄港からフェリーが出ている。

高雄の中心から港までは三〇分もかからない。大型の貨物船があちこちに入港しているが、半島へ渡るフェリー乗り場は港の隅にこじんまりとしてあった。すでにバイクの行列ができているのですぐに分かる。列の最後尾についてフェリーが来るのを待つ。その間にも乗船待ちのバイクの列が伸びてゆく。一〇分くらいでフェリーが乗り場に入ってきた。フェリーといっても二階建ての小さな船で、二階部分が客室、一階部分にバイクや自転車がそのまま乗れるようになっている。

接岸して船腹のゲートが開くと、行列のバイクがぞろぞろと乗船し始めた。みな定期のようなものを持っていて港の係員の前を素通りしているが、こちらは船賃を払わなければならない。ゲート横に立っていたおじさんに紙幣を渡して釣りをもらう。その間にも次々と何台ものバイクが乗り込んで一階部分がほとんど埋まっていく。釣りをポケットに入れながら慌てて隙間に割り込んで無事に乗船することができた。すぐにゲートが閉められディーゼルエンジンがぶるっと一つ咳き込むと船はゆっくりと港を離れる。高雄の港に停まる貨物船や軍艦を見ながら五分ほどで旗津半島に着いた。

 

〜中略〜

 

 

くじは日本のものと似て長い木の棒を一本選ぶのだが大きさがかなり大きい。木製の樽のような入れ物が祭壇の横に置いてあり、何本ものくじが無造作に突っ込んである。そこから一本、これはと思うものを選ぶ。くじの先には番号と文字が書いてあるのだが、ここでもう一度さっきの赤い木片を使って、本当にこのくじで良いかどうか、神様にお伺いを立てなくてはならない。やり方は同じで、膨らんだ面と平らな面が揃えばそれで良し、そうでなければもう一度くじを引いてお伺いを立て直す。これも作法通りやってみた結果、一回で良しとなった。

くじが決まったら、くじの先に書いてある番号と文字を覚えておいて、壁際にあるおみくじの棚から自分のひいたくじと同じ番号と文字の一枚を取り出すのだ。おみくじは日本のものとよく似ていて、細長い紙に運勢や心配事への答えが書いてある。

ちなみに引いてみたおみくじにはこんな文面が書いてあった。

 

 福如東海壽如山

 君爾何須嘆苦難

 命内自然逢大吉

 祈保分明自平安

 

持って帰って意味を調べてみよう。折りたたんで財布にしまっておく。

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レンタルバイクで台湾一周ツーリング

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